
独り暮らしで身寄りのない高齢者様は、自分のお葬式やお墓はどうしようと悩むことが多いと思います。
まして家財や遺品などが残っていれば処分もしないとなりません。
でも頼れる人がいない。そんな時はどうしましょう。
そこで本日はそうした、身寄りのない高齢者様向けの新しい行政サポートの一つをご紹介いたします。
それは神奈川県横須賀市の「エンディングサポート事業」です。
この「エンディングサポート事業」は誰でも対象にしているわけではありません。
利用者は原則一人暮らしで身寄りのない、そして月収16万円以下で預貯金100万円以下程度、かつ不動産を有しない高齢者市民に限られます。
こうした一部の身寄りのない高齢者を対象に、市の担当窓口が相談にのって、葬儀・納骨などの意見を伺います。
そして市の担当者同席で協力葬儀社と生前契約(死後事務委任契約)を結び、その段階で生活保護以下の20万円6千円以内の利用料を払います。
ポイントは、葬儀・納骨代に関してそれ以上かからない点です。
こうした葬儀・納骨サポートだけではなく、「エンディング・サポート事業」は利用者の身寄りのない高齢者様のリビングウィルについても書面でまとめます。
つまり、その高齢者様が事前に自分がうけた治療やケアの希望を記しておくのです。
実はこの点が大事で、もし記していないと、身寄りのない高齢者ですから、緊急の医療を施す必要がある時、誰にも希望を伺えず、どうしようもなくなってしまうのです。
更に「エンディングサポート事業」では、ご利用者様の希望に応じて市の職員が定期的に訪問し安否確認もいたします。
そして市はこうした「エンディングサポート事業」に基づき、利用者様に登録カードを二枚発行し、一枚は携帯してもらい、一枚は玄関先に貼っておいてもらいます。
以上、本日は神奈川県横須賀市の「エンディングサポート事業」についてご紹介いたしました。
身寄りのない高齢者様は、頼るところがなく孤立してしまいがちです。
そこで行政の協力により葬儀社などと提携して、最低限の利用料で万全の法的対策を取ることができるようになったのです。
このような行政を中心とした試みはこれからも広がっていくでしょう。
ご興味のある方はお住まいの地域の役所で聞いてみてください。
まとめ
- 神奈川県横須賀市の「エンディングサポート事業」は、葬儀社と提携し低価格での葬儀・納骨の実現、リビングウィルの書面作成サポート、定期的な安否確認を主な内容とする
