身寄りのない高齢者様のおひとりさまで、遺産をあまり知らない親戚に渡すくらいなら、別の有益な方法を考えてみたいと思っておられる方もいるでしょう。
近頃、日本で災害も多発しておりますし、子供の貧困問題は解消される気配がありません。
そこでそうした社会問題を支援するために、自分の遺産の一部を使って欲しいと希望されることもあると思います。
こうしたご意思を確実に実現させるには、どのような注意が必要でしょうか。
まず遺贈先の団体の情報を集めることが必要不可欠です。
HPやパンフレットから確認いたしましょう。
そして寄付などを受け付けているか、遺贈されることに同意がいるかどうかなどをチェックいたしましょう。
そして特に注意すべきは、有価証券や不動産を換金せずに渡したい場合です。
というのも、もしかすると、他の相続人様との共有状態になり、相手側の団体に迷惑をかけてしまうおそれがあるからです。
次に公正証書遺言を作成することをおススメいたします。
この遺言は自筆と違い、公正役場で作成する信頼の高いものです。
そして遺言を作成する際には、他の相続人に当たる方々の最低限の取り分を犯さないよう確認しておきましょう。
加えて、しっかり信頼できる遺言執行人を選んでおけばバッチリです。
社会に貢献したいという意志は、誰からも称賛されるものでしょう。
けれども、十分な法的な終活準備をしておかないと、思わぬトラブルに巻き込まれてしまいます。
そうした状態にならないように、しっかりと事前から遺言などの終活の対策を練っておくことをおススメいたします。
まとめ
- 遺贈する際、相手側の要望なども伺い、特に不動産や有価証券を渡す時は注意いたしましょう。
- 公正遺言証書を作成し、相続人の最低限の取り分に配慮した上で、遺言執行人を選任しておきましょう。