身寄りが近くにいらっしゃらないと、お墓のことを考えるのは大変です。
大事なお墓の継承者を指定するにしても頭を悩ますことでしょう。
そこで頭をよぎる終活相続サポートは、生きていらっしゃる時から誰かに権利を渡してしまうことです。
確かにそうした終活相続サポートが身寄りのいらっしゃらない高齢者様にとって一番便利ですよね。
でもそんなお墓に関する終活相続サポートできるのでしょうか。
本日は、身寄りのない高齢者向けに、お墓を生前に渡せるのかどうかについてお話しいたします。
まずお伝えしないとならないのは、基本的にお墓を生前に渡すことは禁じられているという点です。
というのも、お墓は先祖代々大事にされてきたもので、これからもそのような使用が想定されており、容易に他者へ渡すことが禁じられているからです。
特に名義貸しや転貸などによって誰が権利者かわからず、利用者を巡っての混乱を避ける意味あいがあります。
ただしこれが原則ですが、お墓の終活相続に関して例外もあります。
特に身寄りのない高齢者様にとっては次の例外が大事になります。
まず維持管理が難しい程の遠隔地に住まれることになる場合は、生前の譲渡が認められます。
例えば遠くの老人ホームに滞在することになったケースなど想定してみましょう。
また海外に移住することになる場合も同様に譲渡が認められます。
次に高齢のため祭祀を継承することが困難になった場合です。
いくら譲渡禁止とされていても、高齢により管理がままならないなら、大事なお墓であっても譲渡も認めざるを得ないというわけです。
まとめます。こうした例外のケースに当たれば、生前からお墓などの継承をすることが可能というわけです。
但しこうしたお墓に関する相続終活サポートに関しても次のような条件がつくことが殆どです。
それは譲渡される側との合意があることの証明を求められます。
また六親等内の親族や三親等内の血族であることが求められることもあります。
事前に管理事務所や寺院に確認いたしましょう。
以上、本日の終活相続サポートのお話しは、お墓を生前に譲渡できる可能性についてでした。
結論からいうと原則できませんが、遠隔地や高齢化による困難があれば例外と認められます。
特に身寄りのない高齢者様にとっては、この例外的なケースに今後あたることがあるかもしれないと考えることが大事でしょう。
お墓を簡単に絶やしてはいけませんから、お墓の終活相続サポートに関して事前に万全の対策を取っておくことが肝心です。
まとめ
- 原則として、お墓を生前に譲渡することは難しい
- ただし遠隔地に転居することになったり、高齢により管理が難しい場合は、例外的に生前譲渡が認められる