
<★★★執筆者のご紹介★★★>
この記事は障害福祉事業専門で、国家資格者である行政書士の戸根裕士が作成しております。多数の顧問先様との仕事から得られた、実務に役立つ注意点をまとめました。
以下では、制度の全体像を条文の原文から網羅的に整理した記事のリンクを載せます。
ゆっくり読んでいただいても構いませんし、AIの元データとして読み込ませてAI利用されることもお勧めいたします。
【AI使用のために】サービス管理責任者欠如減算を徹底的に解説:条文/QA/集団指導資料から

サービス管理責任者(児童は児童発達支援管理責任者)が欠けたときの人員欠如減算は、仕組みだけを見れば単純です。欠けた月の翌々月から、解消した月まで基本報酬が減ります。翌月の末日までに後任を置けば、減算はかかりません。しかし実務で問題になるのは、その外側です。「やむを得ない事由」で欠けた場合の措置は、国が中身をほとんど書いておらず、指定権者ごとに埋め方が違います。そして、欠けた事実を届け出なかったり、名義で埋めたりした場合、帰結は減算とはまったく別の次元に移ります。
分かれ目は「指定の前か、後か」です。指定の後に欠けて減算しなかっただけなら、不正請求とされても、返還は原則として減算分とその40%です。ところが、勤務する予定のない人の名義で指定を受けていれば「不正の手段による指定」になり、指定日まで遡って報酬の全額に40%が加わります。京都市の生活介護事業所の事案では、請求額は約3億2,806万円でした。一方、柏市の児童発達支援事業所は、4年10か月の不在を減算せずに請求して取消しになりました。ただ、返還等の請求額は減算の不適用という構成で、約9,475万円でした。同じ「いなかった」という事実から出発して、結果は桁が違ってきます。
<押さえておくべき基本構造>
・減算率は、減算の対象になった月から5月未満が所定単位数の100分の70、5月以上が100分の50です。利用者全員にかかり、加算を足す前の所定単位数に掛けます。
・期間は、欠如が生じた月の翌々月から、解消された月までです。翌月の末日までに人員基準を満たせば減算しません。常勤・専従などの要件を欠く場合も、数え始めは同じです。
・対象は、サービス管理責任者を置く療養介護・生活介護・自立訓練・就労系・自立生活援助・共同生活援助と、児童発達支援管理責任者を置く障害児通所支援等です。訪問系・相談系のサービスにはありません。
・告示は、「やむを得ない事由」で欠けた場合に、実務経験の要件を満たす人を、事由の発生した日から1年間サービス管理責任者とみなせるとしています。基礎研修を修了していて、事由の前から配置されているなどの要件を満たせば、最長2年です。
・欠けたら、法第46条の変更届を10日以内に出します。減算の体制届の要否と期限は、指定権者の資料によって書き方が一様ではありません。
<間違えやすい要件>
・令和8年改正の人員欠如の猶予特例は、サービス管理責任者には及びません。児童は通知に明文があり、大人は通知の構造から読み取れます。
・毎日出勤していても「欠けている」ことがあります。兼務できない職務との兼務、更新研修の期限切れ、要件を満たさない人の配置がそうです。
・「5月以上」の数え始めについて、第550号告示は「状態が五月以上継続」、留意事項通知は「減算が適用される月から連続して5月以上」と書いています。両者を結ぶ明文はありません。
・国が「やむを得ない事由」について示しているのは、退職・病休という例示と、事業者の責に帰さない事由であることだけです。判断は指定権者に委ねています。「退職だから該当する」と事業所が決めることはできません。
・指定権者の資料には、次のようなものがあります。定年退職・人事異動を「該当しない」と明示するもの(宮崎市・長崎県・高槻市・吹田市・東大阪市など)。予告期間の目安(「概ね30日以上」「1か月前程度」など)を置くもの。求人を1か月以上行ったことを協議の前提にするもの(長崎県)。最長2年のみなしに「OJTを実施中」の条件を加えるもの(新潟市)。
・多くの指定権者が事前の協議を求めています。協議がなければ原則として対象外、と効果まで書いているのは、確認できた範囲では広島市だけでした。この措置は、減算を指摘されてから持ち出す主張ではありません。欠けると分かった時点で認めてもらう手続です。
・減算がかからなければ問題ない、とは言えません。国の通知は「サービス管理責任者欠如減算が生じない範囲での欠員が常態化」することを、不適切な配置として名指ししています。共同生活援助のガイドラインは、名義貸しや短期間の配置の繰り返しについて「実質的に当該事業所にサービス管理責任者が配置されていないものとみなされる場合がある」としています。
<手続き・確認の注意点>
・減算を届け出ずに請求していたことが発覚した場合、帰結は三段階に分かれます。過誤調整で終わる場合、不正請求として減算分の返還に40%の加算金が加わる場合、指定取消し・効力停止になる場合です。国の監査マニュアルは、不正の認定に故意を必須とせず、重過失の例を挙げています。サービス管理責任者の退職は事業所自身が知っている事実なので、「減算を知らなかった」という説明は通りにくくなります。
・処分の重さは、期間や金額だけでは決まっていません。虚偽を伴わない減算漏れで取消しになった例(柏市)もあれば、16か月の欠如で一部停止3か月にとどまった例(船橋市、返還請求額約1,558万円)もあります。重さが分かれた理由は、公表資料に書かれていません。
・隠したこと自体が処分の理由になります。欠如は1か月だけで減算の対象外、返還もなしだったのに、虚偽の出勤簿を出して一部停止になった例があります(福岡市)。勤務予定者を装って指定を受けた事案は、利用の実績がなくても取り消されています(東大阪市)。
・開設の準備中に予定者が離脱したら、指定日を延ばしてでも、指定の前に報告すべきです。神戸市では、指定日直前の休職を報告せずに指定を受けた事業所が、不正の手段による指定として取り消されました。返還を求められた額は約4,600万円で、指定当初からの報酬をもとに計算されています。
・運営指導・監査では、勤務体制一覧表・勤務実績表・タイムカードが突き合わされます。個別支援計画の作成日・会議・モニタリングの日に、作成者とされた人が出勤していたかも見られます。名義貸しの場合は、名義人が実際に働いている事業所の勤務表や、給与・源泉徴収と照合された時点で崩れます。みなし配置だったことを示せるのは、指定権者への協議書・理由書などの控えと、指定権者が認めた記録だけです。
・取消しになれば、取消しから5年間は新たな指定を受けられず、法人の役員等にもこれが及びます。虚偽の報告には罰金があり、法人にも科されます。
・指定権者に確認すべき論点は41件ありました。国に明文がないもの、国の文面はあっても当てはめが分かれるもの、原文を取得できていないものです。
ゆっくり読んでいただいても構いませんし、AIの元データとして読み込ませてAI利用されることもお勧めいたします。






































