【放デイ・児発】定員超過利用減算の条件とは?注意点やよくある間違いも解説

icon image

 最近、放課後等デイサービスと児童発達支援の福祉事業を開業いたしました。ただ夏休みなど休日に多くの利用者が通所する予測があり、定員超過利用減算に該当するか不安です
 そこで放デイや児発の定員超過利用減算について詳しく教えていただけますでしょうか?

 多機能型で放デイと児発を同時に運営できる便利な制度があり、定員も10名で抑えて運営することが可能です
 ただ少ない定員だからこそ、状況によっては「定員超過利用減算」に該当する可能性もあるので注意致しましょう
 この記事では事業者様の理解の一助になるように以下の内容を説明いたします。

icon image

  1. 放デイ・児発の「定員超過利用減算」の基本がわかります
  2. 放デイ・児発の「定員超過利用減算」の注意点がわかります
  3. 放デイ・児発の「定員超過利用減算」の間違えやすい点がわかります

【放デイ・児発】定員超過利用減算の条件とは?

 放課後等デイサービスや児童発達支援は、1日あたりの利用者・3ヶ月平均の利用者の数により一定の基準を超えると減算になります

※減算に該当するか否かの計算の注意点
計算の過程において、小数点以下の端数が生じた場合、小数点以下を切り上げます

(種類)(減算率)
定員超過利用減算所定単位数の70%を算定

icon image

 放課後等デイサービスは学校休日支援の方が、単位も高いと知って驚きました。
 ただ基本的に放課後等デイサービスの支援は変わらないと思うのですが、どのような点に注意すればトラブルを回避できるでしょうか?

 放課後等デイサービスの支援内容は学校休日であれ、基本的に内容は変わりません
 ただ通常より手間がかかる上に保護者との連絡調整がどれだけスムーズかがポイントになります
 以下では具体的な例を示しつつ学校休日の放デイの支援についてわかりやすく説明いたします。

icon image

条件1:1日あたりの受入可能人数を超える

 児童発達支援や放課後等デイサービスの定員超過利用減算の条件1は、1日あたりの子どもの利用人数が一定の基準以上になった場合に減算になります

<パターン1:1日あたりの利用障害児数が50人以下の場合>
定員の150パーセントを超える場合は定員超過利用減算になります。

<パターン2:1日あたりの利用障害児数が50人以上の場合>
(定員数-50)×125パーセント+75を超える場合は定員超過利用減算になります。

定員超過利用減算の事例(条件1)
10名定員の放デイ・児発の多機能型の場合、1日で16名以上を受け入れる。

 定員超過利用減算の条件1に関しては大多数の場合はパターン1(定員50名以下の場合)に該当するでしょう
 150パーセントの数値が幾つになるか把握しておき、社内ミーティングなどで共有することが望ましいです
 曜日ごとに大まかな利用人数を把握してルーティン化しておくこともお勧めです。

icon image

利用人数と契約者数の違い
契約者数は利用人数とは違い、契約者数が定員の150パーセント以上になっていても問題ありません。あくまで利用をした人数が基準以上かどうかがポイントです。

条件2:3ヶ月平均の受入可能人数を超える

児童発達支援や放課後等デイサービスの定員超過利用減算の条件2は、3ヶ月平均あたりの子どもの利用人数が一定の基準以上になった場合に減算になります

<パターン1:定員12人以上>
直近の過去3か月間の障害児の延べ人数が、利用定員に開所日数を乗じて得た数に100分の125を乗じて得た数を超える場合に減算になります。

<パターン2:定員11人以下>
直近の過去3カ月間の延べ人数が、利用定員に3を加えて得た数に開所日数を乗じて得た数を超える場合に減算になります。

(開所日数)(延べ人数)(定員+3)
4月23日322299
5月23日345299
6月23日299299
(合計)69日966897
(10名定員の放デイ・児発の多機能型の定員超過利用減算の例)

 放デイと児発の多機能型は10名定員が多いので、定員+3の延べ人数の計算は常時行っておくと安全です
 特に学校休日の長期期間において定員超過になりやすいので注意致しましょう。開所日数に関しても土曜日開所を忘れずにカウントしておくことがポイントです。

icon image

(注意)多機能型で各々の利用定員を定めている場合

 児童発達支援や放課後等デイサービス等の多機能型で各々の利用定員がある場合、各々のサービスごとに利用定員を超えているかどうか判断し、上記の条件1か2に該当しないか確認します

<例1:利用定員30人:児発10人、生活介護20人>
児発の減算の基準  :10人×150%=15人
生活介護の減算の基準:20人×150%=30人

<例2:利用定員30人(1月22日開所):児発10人、生活介護20人>
児発の減算の基準  :(10人×22日×3ヶ月)×125%= 660人
生活介護の減算の基準:(20人×22日×3ヶ月)×125%=1650人

 重度の利用者を想定した放デイと児発は生活介護との多機能型を選択する場合が多いので要注意です
 その場合は定員が多くなる傾向があるので条件2に関しては125%の基準を超えているかに注意致しましょう

icon image

よくある質問

災害や緊急時に定員が超過してしまった場合は、減算の対象になるのでしょうか?

答:減算の対象になりません。ただしその状態が継続した場合は理由と対策をまとめ自治体と早期に相談する必要があります。

定員以上ですが減算対象にならない程度の人数(例えば12人)でしたら大丈夫でしょうか?

答:注意が必要であり早期の対応が求められます。1日の利用者定員超過(条件1)にはなりませんが、そのような状態が継続すると3ヶ月平均の超過(条件2)になる可能性があります。
ただ減算にならないからと言っても適切な運営状態になっていない可能性があるので自治体から指導が入る可能性があります。

定員新型コロナウイルスの感染拡大で学校等が休校になって、その結果利用者が定員を超えた場合も減算になりますか?

答:基本的には減算になりません。ただし自治体のコロナ対策は時期によって変動しますので、念のために自治体に確認すると安全です。

まとめ

icon image

 放課後等デイサービスと児童発達支援の定員超過利用減算の注意点が分かりました。ありがとうございます。
 特に3ヶ月平均の利用者数の計算に注意したいと思います

 放課後等デイサービスと児童発達支援で定員数を抑えれば、その代わりに定員超過利用減算の条件2に該当する可能性が高くなります
 また長期の学校休日の時期など利用者が超過しやすいのでご注意ください少しでも心配なら日々、利用者数の計算と減算にならないかの計算を準備しておくことが安全です
 トラブルなく支援を行うことが事業所の経営の安定につながるので、ぜひ減算にならないよう運営いたしましょう。

icon image

関連記事

ピックアップ記事

  1. 2022.8.8

    【就A】スコア表(IV)の解説!「支援力の向上」の要件と根拠資料は?

     就労継続支援A型の事業所を経営しております。
  2. 2021.8.31

    (グループホーム)看護職員配置加算とは?要件・活用事例も解説

    共同生活援助(グループホーム)における「看護職員配置加算」とは何でしょうか?近年はグループ...
  3. 2021.8.27

    (グループホーム)医療連携体制加算とは?要件・注意点・おすすめ活用も解説

    障がい福祉事業のグループホームで活用できる「医療連携体制加算」とは?近年の動向では、重度の...
  4. 2021.8.8

    グループホームでの個人単位の居宅介護の利用:要件・注意点・活用事例を解説

    グループホームにおいて個人単位で居宅介護を利用する時の要件や注意点とは何でしょうか?共同生...
  5. 2021.8.1

    夜勤職員加配加算の要件とは?注意点やオススメ活用事例あり

    共同生活援助、つまりグループホームにおける「夜勤職員加配加算」の要件とは何でしょうか?複数...
  6. 2021.7.30

    強度行動障害者体験利用加算とは?取得条件や活用事例も紹介

    障がい福祉事業に関する「強度行動障害者体験利用加算」とは何でしょうか?「強度行動障害者体験...
  7. 2021.7.17

    重度障害者支援加算とは?注意点や活用事例あり

    障がい福祉のグループホーム等に適用される「重度障害者支援加算」とは何でしょうか?近年のグル...
  8. 2021.7.13

    【最新版】夜間支援等体制加算とは?注意点・活用事例も紹介

     グループホームの事業所を経営しております。
  9. 2021.5.29

    利用日数特例の条件や届出方法とは?運営上の注意点あり

    「利用日数特例」の条件や注意点とは何でしょうか?障がい福祉事業の運営者側としては、短時間で...

ピックアップ記事

  1. 2022.10.17

    【児発・放デイ】「家庭連携加算」とは?取得条件やミス防止もしっかり解説?

     児童発達支援と放課後等デイサービスの福祉事業を多機能型で運営していて悩んでいま...
  2. 2022.10.4

    【児発・放デイ】「事業所内相談支援加算」とは?取得条件やミス防止もしっかり解説

     児童発達支援と放課後等デイサービスの福祉事業を多機能型で運営しております。
  3. 2022.10.2

    【児発・放デイ】実地指導、ここがチェックされる!間違えない対策を解説

     現在、放課後等デイサービスと児童発達支援の事業を行っています。
  4. 2022.3.30

    【児発・放デイ】保育士/児童指導員の配置の基本パターンをわかりやすく解説!

     児童系の障がい者福祉事業を開業いたしました。
  5. 2022.3.2

    【児発・放デイ】専門的支援加算とは?注意点や活用方法を解説

     児童系の障がい者福祉事業を運営しているのですが、しっかり注意していないと不安な...
  6. 2021.10.23

    【グループホーム】医療的ケア対応支援加算とは?加算条件や活用方法も解説

     最近の障がい者グループホームの動向は、重度の方や高齢者へ手厚く対応すれば、報酬に関して評価される...
  7. 2021.6.27

    放課後等デイサービスの「共生型サービス体制強化加算」とは?活用事例あり

    「共生型」の放課後等デイサービスに適用できる「共生型サービス体制強化加算」とは何でしょうか?...
  8. 2021.6.20

    「共生型」放課後等デイサービスとは?各介護事業ごとの要件を説明

    普通とは違った「共生型」の放課後等デイサービスとは何でしょうか?実はこの「共生型」はどうい...
  9. 2021.6.6

    【児発・放デイ】延長支援加算とは?要件・注意点を徹底解説!

     他事業種から児童発達支援など児童系の障がい福祉サービスを開業することになりました。。
  10. 2021.3.15

    【放デイ・児発】定員超過利用減算の条件とは?注意点やよくある間違いも解説

     最近、放課後等デイサービスと児童発達支援の福祉事業を開業いたしました。

ピックアップ記事

  1. 2023.1.1

    【就A】実地指導、ここがチェックされる①!間違えやすいポイント解説

     就労継続支援A型事業所を運営していますが、実地指導のチェックが怖くて何を対策し...
  2. 2022.9.6

    【グループホーム】大規模住居等減算とは?あえて減算になるメリットも解説

     現在障がい者グループホーム事業を行なっていて、事業安定のために大きい共同生活住...
  3. 2022.7.24

    【障害福祉事業】常勤換算の計算総まとめ!減算にならないためのポイント

     障がい者福祉事業を営んでいますが、常勤換算の計算が自治体の手引きだけではよく分...
  4. 2022.2.23

    【基本】グループホームの人員配置とは?利用者数の計算・支援時間帯の注意点

     障がい者グループホームを開業しようとしているのですが、適正な人員配置の基準や計...
  5. 2022.1.30

    【グループホーム】入院時支援特別加算とは?基準や注意点を解説

    障がい者グループホームの利用者さんが入院されることが時々あってスタッフを増やそう...
  6. 2022.1.23

    グループホームの土日祝の支援とは?基本や注意点も解説

    障がい者グループホームの土日は就労継続支援B型の事業所さんが休みということもあり...
  7. 2022.1.22

    【グループホーム】日中支援加算とは?基準や注意点を解説

    ※日中支援型のグループホームは対象ではありません。
  8. 2021.12.1

    【注意】グループホームの夜間支援体制のスタッフ配置について:休憩は?注意点も解説

    悩み「グループホームの夜間支援体制のスタッフ配置の仕方はどうすればいいでしょうか?」...
  9. 2021.11.17

    【詳解】サービス管理責任者欠如減算と個別支援計画未作成減算を具体的に解説!割合・時期など

     障がい福祉事業を行なっていて、人員欠如やサビ管欠如のことに不安を覚えています。
  10. 2021.5.12

    【新設】就労移行連携加算とは?オススメ活用事例あり

    令和3年の報酬改定で新設された「就労移行連携加算」とは、一体何でしょうか?またオススメの活用事例は...

ピックアップ記事

  1. 2022.10.17

    【児発・放デイ】「家庭連携加算」とは?取得条件やミス防止もしっかり解説?

     児童発達支援と放課後等デイサービスの福祉事業を多機能型で運営していて悩んでいま...
  2. 2022.10.4

    【児発・放デイ】「事業所内相談支援加算」とは?取得条件やミス防止もしっかり解説

     児童発達支援と放課後等デイサービスの福祉事業を多機能型で運営しております。
  3. 2022.10.2

    【児発・放デイ】実地指導、ここがチェックされる!間違えない対策を解説

     現在、放課後等デイサービスと児童発達支援の事業を行っています。