
目次
はじめに
近頃の市町村は、障がい福祉事業の対象物件に関する審査が厳しくなる傾向にあります。
もし障がい福祉事業の対象物件をしっかり調べないと、指定申請は難しくなるでしょう。
そこで本日は物件選びのポイントの一つ「建築基準法」の要件についてお話しいたします。
建築基準法とは?
ポイント①:建築面積の確認
使用面積が200㎡未満の物件かどうかチェックしてください。
もし使用面積200㎡以上だと、建物の「使用目的」を変更する手続き(「用途変更の手続き」)が必要です。
時に「追加工事」を行う場合もあり、数か月の期間と費用が必要になってきます。
障がい福祉事業をする建物目的は「福祉施設等」になります。
不特定多数の多くの方が出入りする特殊建物として厳しい制限を受けます。
ポイント②:建築確認済証の存否
最初の建築確認が終わると「建築確認済証」が交付されます。また家の完成後の完了検査が終わると「検査済証」が交付されます。
それらを紛失しても再発行はされません
対象物件の「建築確認済証」があるかどうかチェックしてください。
建築確認を受けているかどうかが大事なポイントです。
もしくは「検査済証」があるか確認してください。
もしこの両方がなければ、「建築士による証明」をしなければならず、別途費用がかかります。
ポイント③:建築年月日の確認
耐震化の状況
昭和56年5月以前の建物だと、「耐震診断の実施状況」を確認しないといけません。
新基準で要求される「震度6以上の地震に耐えられるか」をチェックする必要があります。
アスベスト使用実態
平成18年9月1日以前の物件だと、「アスベストの使用実態」を確認しないといけません。
石綿の飛散の恐れのある建築材料が使用されているかどうか調べます。
ポイント④:ブロック塀の有無
障がい福祉事業をする物件に、不適切なブロック塀があるか確認しましょう。
何かの拍子に崩壊して他人に被害を与える可能性が考えられます。
そうすると損害賠償責任はもちろん、障がい福祉事業に対する地域の方の信頼が大きく損なわれることになってしまいます。
・塀の高さは地盤から2.2m以下か
・塀の厚さは10cm以上か
・控え壁はあるか(塀の高さが1.2m超の場合)
・コンクリートの基礎があるか
・塀に傾きやひび割れはないか
よくある質問
「建築確認済証」が無い場合はありますか?
答:基本的にはありません。また何らかの事情で「建築確認済証」が無い物件は、障がい福祉事業で使用するかどうか慎重に考えた方が良いです。
建物の「使用目的」はどこで分かりますか?
答:建物の「登記事項証明書」を取得してください。
建物がいつ建築されたのかは、どこで分かりますか?
答:建物の「登記事項証明書」を取得してください。
おわりに
・「建築確認済証」があるか確認する
・建築年月日を確認する
・ブロック塀があるか確認する
