![](https://office-tone.jp/wp-content/uploads/2023/04/dfc2b39a48582cb5b02507b4e09831c3-700x400.png)
障がい者グループホームを運営していて、新しく多くの利用者さんを受け入れるために新棟の建築を進めています。一つの建物に複数の共同生活住居を設置する場合があることを聞きました。
そこで出来れば複数の共同生活住居を設置して、より多くの利用者さんを受け入れたいので、その複数設置の条件について詳しく教えていただけますでしょうか?
障がい者グループホームの条件となる共同生活住居の設置は、複数の居室と食堂居間を共有するが求められ、一般的に一棟で一つの共同生活住居です。
ただ例外的な条件を満たすと一棟で複数の共同生活住居を設定できますが、条件を間違えると営業不可の大損害を負ってしまいます。
この記事では事業者様の理解の一助になるように以下の内容を説明いたします。
- 障害者GHの一つの建物に複数の共同生活住居を設置する条件がわかります
- 複数の共同生活住居を設置する間違えやすいポイントがわかります
- 一つの建物に複数の共同生活住居を設置する注意点がわかります
目次
【GH】一つの建物に複数の共同生活住居を設置する条件とは?
![医療連携体制加算の活用方法とは?要件や間違えやすい点も解説](https://office-tone.jp/wp-content/uploads/2022/09/4-1024x465.png)
障害福祉事業の障がい者グループホームの事業所は、1以上の共同生活住居、つまり複数の居室と食堂居間を共有する一つの建物ですが、他方でマンション等の建物などに複数の共同生活住居を設置して運用することもできます。
<「共同生活住居」の基本とその具体例>
・入居定員は基本的に2名以上10人以下
・1以上のユニット(相互交流できる生活単位)を持つ
・例1:戸建の物件内に複数の居室と居間等の交流スペースを設ける
・例2:マンションの4LDKなどの一室内に複数の居間と交流スペースを作る
・例3:マンションの複数のワンルームと相互交流の別部屋を作る
障がい者グループホームと共同生活住居の基本的な関係性について理解いたしました。
ただマンション以外の建物を活用して複数の共同生活住居を設置する場合は、どのようなポイントに注意をすれば加算を難なく取得することができますか?
障がい者グループホームではマンション以外の建物でも、条件を満たせば例外的に複数の共同生活住居を設定することができます。
しかし複数の共同生活住居を設置するには細かい条件がありますので、計画的に準備しないと営業開始をできない可能性があります。
以下では複数の共同生活住居の設置の注意点についてわかりやすく説明いたします。
条件:複数の「共同生活住居」を一つの建物に入れる
![](https://office-tone.jp/wp-content/uploads/2020/06/62a152deb1dfa3625e019881f8513dce-1024x768.jpg)
障がい者グループホームで複数の共同生活住居を設置する場合、大きく分けてマンションとそれ以外の建物で、定員数を含めた細かい条件が課されることになります。
<条件1:マンションに複数の「共同生活住居」を配置する場合>
複数の「共同生活住居」の合計定員が10名を超えない(既存建物を改築する場合は20名を超えない)ことが条件になります。
<条件2:その他建物に複数の「共同生活住居」を配置する>
・地域の障害者との連絡確保や関係機関とコーディネートを行う
・障害福祉計画に地域生活支援拠点の整備の一環として位置付けられる
・入口が別になっており建物の独立性が確保されている
・複数の「共同生活住居」の合計定員が20名以下
・1ユニットの入居定員は6人以下が望ましいとされている
・都道府県知事が認める必要がある
複数の共同生活住居を設置する場合、マンション以外を活用して行うパターンでは条件がより厳しくなることがわかると思います。
特に入口の問題ど建築計画の段階から注意しておくことがあります。
またユニットごとの定員は自治体の解釈によって異なる場合があるのでご注意ください。
複数の「共同生活住居」を一つの建物に入れるメリット
![](https://office-tone.jp/wp-content/uploads/2022/08/AdobeStock_188459755-1024x1024.jpeg)
障がい者グループホームの一棟に複数の共同生活住居を設置すれば、多くの利用者を簡単に引き受けられる他に、減算や費用の削減など大きなメリットがいくつかあります。
<複数の「共同生活住居」を一つの建物に入れるメリット>
・大規模住居等減算(定員8名以上で減算)が適用されない
・2棟目の物件の取得費用がかからない
・サテライト型住居を多く設定することができる
複数の共同生活住居を一棟に入れる場合の方が、事業計画の収益率も良くなり、融資が下りる可能性がも高くなります。
土地からグループホームを新築する場合、このように最初から複数の共同生活住居を設定できるよう計画しておくことが有利でしょう。
開業時は一つ目の共同生活住居だけオープンしておけば初期の人件費も高くならずに済みます。
まとめ
![医療連携体制加算の活用方法とは?要件や間違えやすい点も解説](https://office-tone.jp/wp-content/uploads/2022/09/c1340b67c9de2407e3f4b0b6048ad951-1024x465.png)
障がい者グループホームに複数の共同生活住居を設定する条件ついて詳しく分かりました。ありがとうございます。
建築士と綿密に打ち合わせし、複数の共同生活住居を設置するメリットを反映した事業計画を作成いたします。
複数の共同生活住居を入れた一棟の障害者GHがあれば、2棟を持つよりリスクを減らし費用も節約することができます。
また複数の共同生活住居があれば、設置できるサテライト型住居の数も増え、収益拡大のチャンスも広がるでしょう。ただマンション以外で複数の共同生活住居を設置する場合は建築時から綿密な打ち合わせをしないとリスクも高いことにご注意ください。
しっかりと自治体と建築士と打ち合わせして、複数の共同生活住居を設置できる新棟を建て、地域社会や関係機関からも信頼されるグループホームの体制を作ってみてはいかがでしょうか。
戸根行政書士事務所からのお知らせ
![](https://office-tone.jp/wp-content/uploads/2022/09/8-1024x465.png)
<常勤換算について>
・【必読】常勤換算の計算総まとめ!減算にならないためのポイント
・【基本】常勤換算について徹底解説!計算方法/注意点/よくある質問まで
・【必見】利用者数の計算の仕方のポイント!人員配置の注意点まとめ
・【まとめ】グループホームの人員配置の計算とは?初歩から注意点まで解説
・【必見】サービス管理責任者の兼務を徹底解説!間違えやすい点も説明
<減算について>
・【基本】人員欠如の減算とは?計算方法や注意点も解説
・【詳解】人員欠如の減算:基準や緊急対応・防止策をご説明
・【詳解】サービス管理責任者欠如減算と個別支援計画未作成減算とは?
<事業所管理の健全化に努める>
・【注意】利用者紹介のために紹介料を払う?利益供与の問題点と対策
・【基本】土曜日開業の注意点とは?人員配置等の問題を解説
・【必読】常勤換算の計算総まとめ!減算にならないためのポイント
・【必見】サービス管理責任者の兼務を徹底解説!間違えやすい点も説明
<夜間支援の加算等>
・【基本】夜勤職員加配加算の要件とは?注意点やオススメ活用事例あり
・【基本】重度障害者支援加算とは?注意点や活用事例あり
・【最新版】夜間支援等体制加算とは?注意点・活用事例も紹介
・【注意】グループホームの夜間支援体制のスタッフ配置:注意点も解説
<医療/入院関係の加算等>
・【基本】看護職員配置加算とは?要件・活用事例も解説
・【基本】医療連携体制加算とは?要件・注意点・おすすめ活用も解説
・【注意点】個人単位で居宅介護は利用できるの?要件や注意点を説明
・【基本】強度行動障害者体験利用加算とは?取得条件や活用事例も紹介
・【基本】長期入院時支援特別加算とは?基準や注意点を解説
・【基本】入院時支援特別加算とは?基準や注意点を解説
・【基本】医療的ケア対応支援加算とは?加算条件や活用方法も解説
・【基本】「帰宅時支援加算」とは?取得条件や間違えやすいポイントを解説
・【基本】「長期帰宅時支援加算」とは?取得条件や間違えやすい点を解説
<利用者さんとのトラブルを避ける対策>
・【まず知りたい】グループホーム運営は何が難しいの?
・【注意】グループホーム利用者との金銭トラブルについて
・【質問】「通院時も付き合って欲しい」と言われたら?通院支援の対策を解説
・【注意】グループホームの費用設定はどのように?利用者負担も解説
<実地指導のトラブルにならないための対策>
・【まず知りたい】実地指導とは?チェックリストもお教えします
・【直前対策】実地指導を受ける時の対応の注意点!
・【必読】常勤換算の計算総まとめ!減算にならないためのポイント
・【トラブル多発】グループホームの土日祝の支援とは?基本や注意点も解説
・【よく間違える】日中支援加算とは?基準や注意点を解説
・【基本】グループホームの人員配置の計算とは?初歩から徹底解説
・【注意】生活支援員を外部業者に委託する際の注意点とは?
・【必見】サービス管理責任者の兼務を徹底解説!間違えやすい点も説明
・【注意】大規模住居等減算とは?あえて減算になるメリットも解説
・【義務化】虐待防止委員会とは?運営規程の書き方から記録書類まで解説
<事業所管理の健全化に努める>
・【注意】サービス管理責任者を配置する注意点とは?間違いやすい例も解説
・【注目】生活支援員の配置の注意点とは?外部の業務委託も解説
・【基本】勤務体制一覧表の注意点は?間違えやすいシフト例も解説
・【注意】定員増加の注意点とは?報酬額や人員配置の問題解説
・【必読】常勤換算の計算総まとめ!減算にならないためのポイント
<処遇改善加算を適正に取得する>
・【基本】福祉・介護職員処遇改善加算とは?条件・注意点を解説
・【基本】福祉・介護職員「特定」処遇改善加算とは?条件・注意点を解説
・【注意】処遇改善加算・特定処遇改善加算の対象職種とは?注意点も徹底解説
・【注意】処遇改善キャリアパス要件を満たすとは?記述例・失敗例あり
・【基本】賃金改善の方法をわかりやすく解説:トラブル防止の注意点もあり
![](https://office-tone.jp/wp-content/uploads/2023/08/959475b4e41c327ec8542456329e1d2b-1024x465.png)