
質問
「申込者から障害者グループホームの家賃の補助があるって聞いたけどわかりません、、」
「利用者の負担を減らしたいのでグループホームの役所からの家賃の補助ってありますか?」
障害者グループホームの家賃の補助は「特定障がい者給付」(=補足給付)と呼ばれています。
ただし家賃補助を受けるには様々な条件があって細かなルールもあるので、本日はグループホーム運営の基本の家賃補助について解説していきたいと思います。
・グループホームの家賃補助の額や条件がわかります
・グループホームの家賃補助の申請に関する注意点や「よくある質問」がわかります
目次
障害者グループホームの家賃補助とは?

障がい者グループホームの家賃補助は、特定の利用者を対象に月額1万円を上限に給付されます。
※家賃補助の補足給付額
・家賃が1万円未満の場合=実費
・家賃が1万円以上の場合=1万円
そこで対象者の種類や申し込み方法、又は注意点など順に家賃補助の仕組みを解説していきたいと思います。
家賃補助の対象者

障がい者グループホームの家賃補助の対象者は次の通りです。
- 生活保護受給世帯の方
- 市町村民税非課税世帯の方
注意していただきたい点は、
家賃補助は、年齢・手帳の種類・年金の等級によって家賃補助金が左右されることがない
という点です。
家賃補助の申込先・申込方法

障がい者グループホームの家賃補助の申込は、全ての自治体の役所で行うことができます。
申込方法は市町村の窓口で渡される書類に記入して、本人確認書類など証明書を準備し申し込みます。
注意すべきポイントは代理人申請の場合は委任状が必要になりますのでお忘れなきようにしてください。
家賃補助の支給方法

家賃補助の受け取りはグループホームが代理で受け取ります。
ポイントは、利用される個人に直接支給はされない点です。
※一度決定されたからといって毎年補助金の対象になるかはわかりません。更新は1年ごとになります。
よくある質問

グループホームの補足給付の対象費用は、家賃以外も認められますか?
答:家賃のみが対象になります。光熱水費、日用品費、その他の日常生活費など家賃以外の費用は対象ではありません
20歳未満の障がい者にも所得要件は設定されますか?
答:家賃補助は、年齢に関わりなく、市町村民税非課税の世帯や生活保護世帯の方に給付されます
月の途中にグループホームから別のグループホームに移った場合、補足給付の取扱はどうなりますか?
答:基本的に先に利用していたグループホーム等から優先して支給し、支給する補足給付額に残余があれば、これを移った先のグループホーム等に支給する方法が考えられます。
家賃補助と事業所側の注意点

グループホームの利用者でも家賃補助を受けると入居に前向きになるかもしれません。
そこで障がい者グループホームの事業所側としては利用者獲得のため、なんとか家賃料を有利に設定したいところでしょう。
そこでグループホーム事業者側の注意点をご紹介いたします。
家賃補助を前提に家賃を設定しない

基本的に家賃等は1万円以上になるので、家賃補助の対象者は1万円は補助ができることが確実でしょう。
ただその家賃補助の1万円を前提に、他の費用を値上げするのはお薦めできません。
事業所として利用者から貰う額は同じだけれど、家賃補助の分トータルとしては多く受領できるよう設定することができますが、そうすると家賃補助の対象者以外の方の負担になります。
※そもそも家賃補助は一部のグループホーム利用者の利用負担の軽減のために設定されたものですので、変更届を出して費用を変更する場合、のちに監査指導の時にその変更の合理的な理由を説明できるようにいたしましょう。
他のGHから月途中の変更の場合

もし生活保護世帯や市民税非課税の方が入居申込した場合、「同月に別のグループホームにいたかどうか」はチェックしてください。
仮に他のグループホームにいた場合、月半ばあたりを超えて転居する時は家賃補助(1万円)は先のGHにあてられることをご覚悟ください。
それゆえに家賃補助の該当者の場合、できれば月毎の転居が事業者側としては手続きが煩雑ではなく、事前から家賃補助申請のお知らせもできるので安心です。
まとめ

グループホームの家賃補助は低所得者等の利用負担軽減につながる制度です。
1万円は家賃補助で受け取れるので負担軽減になりますので、生活保護への移行にならないよう事業者側でもご注意ください。
それと月の途中で他のグループホームから転居される場合でも注意が必要です。
・日常生活支援情報提供加算とは?要件やオススメ活用事例も解説
・(グループホーム)看護職員配置加算とは?要件・活用事例も解説
・(グループホーム)医療連携体制加算とは?要件・おすすめ活用も解説
・強度行動障害者体験利用加算とは?取得条件や活用事例も紹介
・重度障害者支援加算とは?注意点や活用事例あり
