
障がい者グループホームを運営していますが、利用者さんの中で土日祝日に定期的に帰宅するので、「帰宅時支援加算」の取得を検討しています。ただ「帰宅時支援加算」の取得要件もはっきりせず、請求時に間違えてしまわないか不安です。
そこで共同生活援助、グループホームの「帰宅時支援加算」について取得条件から活用方法まで詳しく教えていただけますでしょうか?
障がい者グループホームの「帰宅時支援加算」は、定期的に帰宅する利用者さんの、追加の支援や連絡調整の手間を支援いたします。
ただ「帰宅時支援加算」の請求は間違えやすく、本体報酬の算定と混同していると実地指導の時にトラブルになります。
この記事では事業者様の理解の一助になるように以下の内容を説明いたします。
- 「帰宅時支援加算」の取得条件がわかります
- 「帰宅時支援加算」の間違えやすいポイントがわかります
- 「帰宅時支援加算」の活用方法がわかります
目次 [hide]
帰宅時支援加算とは?取得条件や間違えやすいポイントを解説

障害福祉事業の障がい者グループホームでは、利用者の帰省に伴って家族等と連絡調整を行ったり、交通手段の確保を行ったりした場合に「帰宅時支援加算」を取得することができます(※月1回)。
(帰宅期間) | (単位) |
3日以上7日未満 | 187単位/回 |
7日以上 | 374単位/回 |
<「帰宅時支援加算」の請求時の注意点>
・体験利用の場合で入院/入所していれば算定することができません
・帰宅時に基本報酬単位の請求を行うことはできません
・初日と帰宅日は基本報酬単位の請求ができます
・加算の算定要件の「帰宅期間」はその月の合計日数で判断します(※1回の帰宅ではありません)
障がい者グループホームの「帰宅時支援加算」について理解いたしました。
ただ「帰宅時支援加算」は一見すると取得が簡単そうに見えますが、どのようなポイントに注意をすれば実地指導の時にトラブル回避できますか?
障がい者グループホームの「帰宅時支援加算」では取得条件に細かい条件が少ないです。
しかし「帰宅時支援加算」では間違えやすいポイントがあり、実地指導でトラブルになることも少なくありません。
以下では「帰宅時支援加算」の取得時の注意点についてわかりやすく説明いたします。
注意点1:記録書類を保存しておく

障がい者グループホームで「帰宅時支援加算」を取得する際は、相談/連絡調整した内容がわかるように、また帰省日数が明確になるような記録整備をいたしましょう。
<帰宅時支援の記録に記載するポイント>
・個別支援計画に帰宅の必要性と支援内容を記しておく
・家族への連絡内容や日常生活における注意点、また緊急時の連絡先を伝えておく
・定期的に家族から帰宅時の様子を伺い、今後の支援計画に活かす
・グループホームから帰省先への交通手段の行き帰りを確保し、できれば交通案内をプリントして渡す
・何日にグループホームを出て、何日に帰ってきたのかを記す
「帰宅時支援加算」を算定するにあたって、日常的に記しているサービス提供記録でその根拠資料にしてしまう間違いが多いです。
「帰宅時支援加算」はあくまでも連絡調整や交通手段の確保をする必要があり、その内容が記録されていないといけません。
特にご家族が事前に知らない場合もあり、前もって計画を立てて家族への説明もしっかりと行いましょう。
注意点2:帰宅期間を正確に数える

障がい者グループホームで「帰宅時支援加算」を算定して請求する場合、帰宅期間の長さによって報酬単位が変わるので、帰宅期間は正確に数えておきましょう。
(日数) | 1日 | 2日 | 3日 | 4日 | 5 日 | 6日 | 7日 | 8日 | 9日 | 10日 | 11日 |
(187単位の例) | GH出 | 帰宅 | 帰宅 | 帰宅 | GH帰 | - | - | - | - | - | - |
(374単位の例) | GH出 | 帰宅 | 帰宅 | 帰宅 | 帰 宅 | 帰宅 | 帰宅 | 帰宅 | GH帰 | - | - |
(374単位の例) | GH出 | 帰宅 | 帰宅 | GH帰 | GH出 | 帰宅 | 帰宅 | 帰宅 | 帰宅 | 帰宅 | GH帰 |
(日数) | 6日(金) | 7~8日 | 9日 | 13日 | 14~15日 | 16日 | 20日 | 21~22日 | 23日 | 27日 | 28~29日 | 30日 |
(374単位の例) | GH出 | 帰宅 | GH帰 | GH出 | 帰宅 | GH帰 | GH出 | 帰宅 | GH帰 | GH出 | 帰宅 | GH帰 |
カウント | 基本報酬 | 2 | 基本報酬 | 基本報酬 | 2 | 基本報酬 | 基本報酬 | 2 | 基本報酬 | 基本報酬 | 2 | 基本報酬 |
<帰宅期間を数える注意点について>
・障がい者グループホームから外泊する初日や最終日は帰宅期間の算定に入れません。
・1回の土日だけ帰省する場合には算定することはできません
・1ヶ月の間に複数回帰宅して、その合計帰宅日数に応じて加算の請求をいたします
「帰宅時支援加算」の取得のよくある間違いは、帰宅期間にグループホームから帰る初日を入れてしまうことです。
もし間違えて計算し、帰宅期間を間違えていた場合、報酬単位の減額で返金の可能性があるのでご注意ください。
毎月10日までの請求時に改めて確認することをお勧めいたします。
「帰宅時支援加算」の活用方法とは

障がい者グループホームの「帰宅時支援加算」は、やむをえず利用者が帰省する場合の追加の手間の報酬を付与するものであり、加算を算定して収益安定や改善する性質ではありません。
(日数) | 1日 | 2日 | 3日 | 4日 | 5日 | (合計単位) |
通常 | 381 | 381 | 381 | 381 | 381 | 381 × 5 = 1905 |
帰省あり | 381 | 加算 | 加算 | 加算 | 381 | 381 × 2 + 187 =949 |
<「帰宅時支援加算」の活用例>
・グループホームに慣れず精神が不安定になったので一旦帰宅して落ち着かせる
・年末年始の長期休みの時に帰省する
・家族への愛着が強く、一年に数回に分けて数日間帰省させる
・毎週土日(もしくは金土日)に帰宅する
・1ヶ月間にわたって帰省する時に国や自治体からの家賃助成を受けるために取得
利用者さんに帰宅してもらうよりはグループホームにいて基本報酬単位を請求した方が、より多くの報酬をもらえる点にご留意ください。上記の例で言えば、1905単位(≒ 19,050円)>949単位(≒ 9,490円)です。
「帰宅時支援加算」の活用意味は、継続的にグループホームをこれからも利用してもらうことにあります。
グループホームのスケジュールや利用者さんの状態を見て、やむをえず帰宅させる場合に加算も併せて活用いたしましょう。
まとめ

障がい者グループホームに適用される「帰宅時支援加算」について詳しく分かりました。ありがとうございます。
きちんと個別支援計画の中で帰宅時の支援の計画を立ててから、必要な書類を残し、日数計算も間違えず加算の請求をしたいと思います。
「帰宅時支援加算」はやむをえず帰宅が必要な利用者さんがいれば、帰宅日数に応じて算定いたしましょう。
ただ「帰宅時支援加算」を算定して事業の収益が安定してアップするものではありません。あくまで複数回の帰省が必要な利用者さんが継続的にグループホームの利用を続けてもらうための対応とお考えください。
利用者さんの生活援助を継続するために追加で負担になる業務とその人件費を加算を取得して埋め合わせ、ぜひ継続して利用してもらえるグループホームの体制を作ってください。
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